20世紀初頭、アメリカ合衆国ではドイツに発した自由主義神学の是非を巡ってプロテスタント教派間で教義論争(メイチェン論争など)が行われ、自由主義神学(リベラリズム)を採用する主流各教派(メインライン)と、聖書の無誤無謬を主張した福音主義(ファンダメンタリズム=根本主義など)とに教派が二分された。しばらくの間メインライン(長老派、ルター派、メソジスト、聖公会)は多数派として政治的主導権を有していたがベトナム戦争が膠着化した1970年代頃のカウンターカルチャー(対抗文化運動)の興勢の中で影響を減じて世俗化し、信者は現在減少傾向にある。
その一方で福音派は、ビリー・グラハムに代表される大衆伝道者などが大規模な伝道集会や聖会、テレビなどのメディアで多くの改宗者を獲得し、第四次大覚醒とも呼ばれている。1980年代以降はキリスト教右派と呼ばれる勢力が政治的な影響力を誇るようになった。彼らの多くは創造論を奉じて進化論を『聖書』と矛盾するものとして退ける。また福音派、キリスト教根本主義、キリスト教右派、ローマ・カトリックは社会問題となっている妊娠中絶に反対している。福音派は大宣教命令から、海外布教とりわけ東欧圏・アジア・アフリカなどでの活動にも熱心である。一方、ペンテコステ派のジム・ベーカーなどに見られるように、大衆伝道者が性的スキャンダルを引き起こす例があった。モラル・マジョリティはレーガン大統領の当選に貢献したが、その態度は2008年の共和党大統領候補McCainから"agent of intolerance"として批判された。またMcCainはこのような伝道者による支持表明を拒絶することを余儀なくされた。
このように福音派を中心とする教派は勢力を拡大しているが、アメリカのプロテスタント総体は衰退傾向にある。また、1960年代の公民権運動の頃から、マルコムXなどアフリカ系市民がイスラームへ改宗する運動も少数派ながらも続いている。アメリカにおける近現代史の詳細についてはアメリカ合衆国の現代キリスト教も参照されたい。
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